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雨宮 邦招*; 越川 博; 八巻 徹也; 前川 康成; 蔀 洋司*; 沼田 孝之*; 木下 健一*; 田辺 稔*; 福田 大治*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 356-357, p.154 - 159, 2015/08
被引用回数:10 パーセンタイル:67.3(Instruments & Instrumentation)広帯域波長の極低反射率材料は光エネルギー管理の分野で様々な応用が期待できるが、極低反射率を持つ素材は、機械的に壊れやすいことが問題であった。そこで本研究では、CR-39基板上へのイオントラックエッチング、その後のダイヤモンドライクカーボンコートによる微細加工技術により、新しい硬質表面光吸収体を開発した。この新規光吸収層についてスペクトルの反射率を評価したところ、400-1400nmの波長域で2%と低い反射率を示した。機械特性の評価では、エアブローやテープ剥離試験による影響がなく、機械的に硬いことが確認された。
雨宮 邦招*; 越川 博; 八巻 徹也; 前川 康成; 蔀 洋司*; 木下 健一*; 沼田 孝之*; 田辺 稔*; 福田 大治*
no journal, ,
光吸収による温度変化を高感度で検出する熱形放射計では、入射光を反射させずにすべて吸収できる材料(以下、黒色吸収体)が不可欠であるが、低反射率と機械的強度を兼ね備えた黒色吸収体は未だに存在しない。そこで本発表では、TIARAにおけるイオンビーム微細加工技術を用いた黒色吸収体の新しい作製法を提案する。材料表面の光学応答を考慮した有限差分時間領域法による設計に基づき、CR-39の重イオンビーム照射と化学エッチングで表面に錐体構造を形成した後、炭素系黒色材で被覆した。得られた試料では、エッチピットのアスペクト比と吸収層の膜厚が十分確保されているため、紫外-近赤外域の反射率が1%以下に低減されるとともに、エアブローやテープ剥離試験にも耐えうる強度を持つことが確認された。